Microsoftはまもなく配信されるWindows 11の最新ビルドにて初回起動時のセットアップ時にローカルアカウントでセットアップする既存の裏技がすべて塞がれ、インターネット接続とMicrosoftアカウントの両方が必須となるように変更予定です。しかし、この変更に対してすでに新しい回避策が複数公開されました。
Microsoftがローカルアカウントでの使用を制限へ。セットアップ時のインターネット接続も必須に
Microsoftは最近、Windows 11のセットアップ画面において「ms-cxh:localonly」と呼ばれるコマンドを打ち込むことでMicrosoftアカウントでのログインを飛ばす仕様を無くし、オンラインアカウントの作成またはサインインを事実上必須とする仕様変更を実施しました。この変更により、ローカルアカウントでのセットアップがほぼ不可能な状態になっています。
Microsoftはこの措置について「重要なセットアップ画面のスキップを防ぐため」と説明していますが、インターネット接続が無い環境でのインストールを困難にするほか、Microsoftアカウントを作成するメリットを感じないユーザーも多く存在します。また、Windowsの特長の一つであった選択肢の豊富さが失われることに対し、一部のユーザーからは批判の声も上がっています。
ただ、ユーザーベースが非常に多いOSならではなのか、早速このローカルアカウント制限の回避策が複数見つけ出されているようです。
新たな回避策が2つ登場。Windows 11 Homeでも動作
過去に発見されたローカルアカウントでセットアップする裏技の一つとして未だに機能するのは、ドメイン参加と呼ばれる手法がありますが、こちらはWindows 10 Pro以上が必要で、多くのユーザーが使っているWindows 11 Homeでは動きません。
start ms-cxh:localonly has been recently removed in the recent Windows 11 Beta Update, BypassNRO still works! 🎉
— BobPony.com (@TheBobPony) October 7, 2025
⚠️ DISCONNECT from the internet first! ⚠️
Shift + F10
reg add HKLM\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\OOBE /v BypassNRO /t REG_DWORD /d 1 /f
shutdown /r /t 0 pic.twitter.com/nPW13M2AGS
in OOBE:
— Greep 🐑 (@GreepTheSheep) October 7, 2025
- Shift+F10
- net user "User Name" /add
- net localgroup "Administrators" "User Name" /add
- cd OOBE
- msoobe && shutdown -r
Local account successfully created https://t.co/Yopf8Q4Pfu
一方で、Windows 11 Homeでも動く2つの手法がすでに発見されています。
- インターネット接続を外す
- Shift + F10 (コマンドプロンプトを開く)
- reg add HKLM\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\OOBE /v
- BypassNRO /t REG_DWORD /d 1 /f
- shutdown /r /t 0
- インターネット接続を外す
- Shift + F10 (コマンドプロンプトを開く)
- net user "User Name" /add
- net localgroup "Administrators" "User Name" /add
- cd OOBE
- msoobe && shutdown -r
回避策が塞がれるのも時間の問題? 自社サービス加入率向上が目的
Windows 11のローカルアカウント作成に対して、Microsoftが締め付けを強化する建前は「重要なセットアップ画面のスキップを防ぐため」としていますが、実際にはMicrosoftアカウント作成をさせ、OneDriveやMicrosoft 365、Xbox Game Passなど自社のサブスクリプションサービス加入を促すことが最大の目的と見られています。そのため、今後もMicrosoft側はローカルアカウントでWindows 11を使う手法を塞ぐことが予想されるため、これらの手法も近いうちに無効化される可能性があります。
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