Ryzen 7 5800Hのベンチマークが出現。シングルコア性能が35%向上

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Mobile Ryzen 5000 Eye catch image

12月初旬に、高性能モバイル向けCPUであるRyzen 7 5800H(通称:Cezanne-H)がGeekbenchに登場しました。しかし、その時は不具合からかベンチマーク結果については900MHzで動作していたため性能を測る事が出来ませんでしたが、今回は製品版に近いクロック周波数で動作したGeekbench結果が出現しました。

目次

ベンチマークスコアとブーストクロック判明

12月初旬に高性能モバイル向けCPUであるRyzen 9 5800H(通称:Cezanne-H)がGeekbenchに登場しましたが、その時はシングルコア性能が166、マルチコアが1193と言う異常に低い値が記録されており仕様情報以外に参考となる情報がありませんでした。しかし、今回出現したGeekbenchの結果では参考になりうる値であり、ブーストクロックなども判明しています。

Renoir-Hに対して300MHzほど高速化。性能はシングル35%向上

Ryzen 7 5800Hで、8コア・16スレッドで動作します。L3キャッシュは16MBx1と、現行世代のRyzen 7 4800Hの4MBx2に対して大幅に増え、『Zen3』最大の変化点でもある8コアすべてが1つのキャッシュにアクセスできる特徴が反映されています。

Acer Nitro Ryzen 7 5800H Geekbench benchmark

今回、Geekbenchに掲載されたのはAcerのゲーミングノートPCであるNitro ANシリーズで、16GBのDDR4-3200MHzメモリーを搭載するモデルとなっています。Ryzen 7 5800Hのベースクロックは3.2GHzとなり、ブーストクロックは4.45GHzとなっています。全コアを利用する際には4.40GHzとなる見込みです。Ryzen 7 4800Hでは、ベースが2.9GHz、ブースト4.2GHzである事から、ベースは300MHz、ブーストは200~250MHz向上しています。
ベンチマークスコアでは、シングルコア性能が1475pt、マルチコア性能が7630ptとなっています。このスコアは一つ前のモデルであるRyzen 7 4800Hではシングルコア性能が平均1090pt、マルチコア性能が6608ptとなっており、シングルコア性能は35%、マルチコア性能は15%向上しています。

比較すると、シングルコアはCore i9-10900K以上の性能

モデル名 シングルコア性能 マルチコア性能 シングルコア
性能差
マルチコア
性能差
AMD Ryzen 7 5800H 1475 7630 100%(基準) 100%(基準)
AMD Ryzen 7 4800H 1090 6608 74% 87%
AMD Ryzen 7 4800HS 1081 6755 73% 89%
Intel Core i7-10875H 1209 7010 82% 92%
Intel Core i7-10750H 1147 5535 78% 73%
Intel Core i9-9980HK 1113 6504 75% 85%
Intel Core i9-8950H 1068 4786 72% 63%
Intel Core i7-1165G7 1409 4660 96% 61%※1
Intel Core i9-10900K 1406 10996 95% 144%※2

※1 : Core i7-1165G7はTDPが12~28Wとなるためマルチコア性能ではスコアが非常に低いです。
※2 : Core i9-10900Kはデスクトップ向けCPUのため、スコアが高く出いです。

Ryzen 7 5800Hですが、性能を比較すると興味深い事に、ブーストで5.3GHz程度発揮するデスクトップ向けであるIntel Core i9-10900Kをシングルコアでは約5%上回っている事です。Ryzen 7 5800Hでは4.45GHz程度のブーストにも関わらず上回っているため、IPCの高さが今回のスコアでは現れています。また、TigerLake世代であるIntel Core i7-1165G7との比較でも4.7GHzまでブーストしているにも関わらずRyzen 7 5800Hがより低い4.45GHzでシングルコア性能は上回っています。

 

Ryzen 7 5800HはゲーミングノートPCなど多くの人が使うCPUですが、シングルコア性能ではCore i9-10900Kを越えるなど『Zen3』アーキテクチャーの高い性能が現れています。ただし、Core i9-10900Kに使用しているアーキテクチャーは5年前のSkylakeの改良版であるためこれだけの差があって当然かもしれません。
本当に比較対象となるのはIntelがRyzen 7 5800Hの対抗として8コア搭載のTigerlake-Hが2021年初旬にリリース予定です。このTigerlake-Hが、Ryzen 7 5800Hに対してどれほどの性能を見せつけれるのか注目です。

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