NVIDIA GeForce RTX 3090 Tiが4月まで延期?低い歩留りで出荷量確保できず

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2022年1月に開催されたCES2022にて、NVIDIAはハイエンドモデルのGeForce RTX 3090 TiとエントリーモデルのRTX 3050を発表しました。この中で、RTX 3050は1月末に発売がされたものの、同時発表されたRTX 3090 Tiについては一切情報が出ていない状態が続いていますがどうやら歩留りが低く発売が出来ないという問題が発生しているようです。

目次

フルスペックGA102搭載、GeForce RTX 3090 Ti

NVIDIA GeForce RTX 3090 Ti Delay Likely Linked To Full ‘450W’ GA102 GPU Yields, APAC Retailers List Custom Models For Over $4000 US

NVIDIAではCES2022にてエントリーモデルのGeForce RTX 3050を発表し、1月27日に発売が開始されましたが、同時にハイエンドモデルであるGeForce RTX 3090 Tiについても発表を行いましたが、このモデルでは簡単な仕様情報に留める公開となり、発表から1ヵ月が経とうとしていますが発売に関する情報や詳細仕様の発表は一切出ていません。

NVIDIA GeForce RTX 3090 Tiで不具合発生、生産一時停止。発売は2月以降に (gazlog.com)

この原因の一つとしては1月末にRTX 3090 TiのBIOSおよびハードウェア関係に不具合が見つかったという話がありましたが、Moore’s Law is Deadが新たに入手した情報によると1月末に出現したBIOS、ハードウェア問題による生産一時停止はRTX 3090 Tiの歩留りに関する問題と繋がっており、発売自体が危ぶまれる状態になりつつあるとの事です。

RTX 3090 Ti Delayed Indefinitely: You may NEVER be able to buy this $4000 GPU! – YouTube

発売は無期限延期になっている模様。AIBにも情報は渡らず

NVIDIA GeForce RTX 3090 Tiについては、1月末頃にMoore’s Law is deadが信頼を置くソース(恐らくAIB関係者)によると、BIOSやハードウェア上の問題による生産の中断だけでは無く、発売自体が「Infefinitely=無期限」に延期されているとの事です。

各社AIBへはGeForce RTX 3090 Tiに関する情報はNVIDIA側から一切開示されておらず、発売予定など発売に向けたコミュニケーションも全く無いとの事です。また、発売前には出回るパッケージ写真もほとんど出回っておらず、少なくとも数週間以内に発売されるという可能性はゼロと述べられています。

発売されても超レアカード。一部地域では発売さえもされない可能性

Moore’s Law is Deadが複数のソースにRTX 3090 Tiについて問い合わせた所、どのソースも具体的な発売日はおろか、何も情報をNVIDIA側から提供されていないとの事です。ただ、多くのソースでは例え発売されたとしても、「世界記録のための特別なGPUとなる」、「一部地域では発売もされない」、「ポルシェ918のような限定モデルで普通は買えないモデルになる」との事です。

ポルシェ918は全世界で918台のみ限定生産された車両で、本体価格は9000万円で販売されたモデルですが、限られた優良の顧客にしか販売はされていなかったようで、普通の人は買えないモデルでした。

NVIDIAのGeForce RTX 3090 Tiも仮に発売がされれば超レアなグラフィックスカードになると言われており、発売される地域に住んでいる場合、量販店に1本入荷されていればラッキーと言うレベルの生産量になる可能性が高いとの事です。

見切り発車で発表するも、低い歩留りと目標性能未達に。TDP500W化やCUDAコア数変更の可能性

NVIDIAではCES2022の段階では10752基のCUDAコアを搭載した上で、RTX 3090よりも高い動作クロックをTDP 450W台で実現するサンプル品は出来上がっていたとの事です。しかし、この時点では量産する際の歩留りと詳細な仕様などの最終調整は済んでいなかったようです。

たた、発表段階では発売に必要なだけの生産量となる歩留りを実現しつつ、RTX 3090より10%程度高いパフォーマンスとなる動作クロックの設定が可能と見込んでいたようですが、蓋を開けてみるとこの2つの要素を満足する事は非常に困難で、その解決策を現時点では見つけ出せていないとの事です。

この結果、RTX 3090 Tiについては、TDPを500W超えのまま出すか、CUDAコアを数%ほど引き下げて出すかなど仕様変更に迫られているとの事です。ただ、この変更はTDPなどに影響が出てくるため、電源関係のレイアウトや冷却クーラーの設計変更などに繋がると見られており、この事が1月末頃にNVIDIAが各社AIBに対して生産を一時停止するように要請した事と繋がるようです。

NVIDIAがこのような見切り発表をCES2022でしてしまった理由として挙げられているのが、Intel Arc AlchemistやAMDのRadeon RX 6000シリーズリファレンスモデルを意識したとの事です。

春節が事態を更に遅延させている模様。発売は4月以降になる可能性も

この歩留りや仕様に関する問題が発覚したのは1月中旬から末にかけてと見られており、この時期は中国や台湾の大型連休である春節の数週間前になります。これだけでも、NVIDIAにとっては都合が悪いですが、中国や台湾などでは春節を境に転職をする人が非常に多いとの事です。

そのため、春節前に問題を共有したところで解決策が見つかっても適切に引き継がれない事や、2週間の春節休み明けも他の作業や休暇者が多いという事で問題解決を迅速に行う事が非常に困難な状態に置かれてしまっているとの事です。

このような事態に置かれているRTX 3090 Tiですが、Moore’s Law is Deadによるとこのグラフィックスカードのレビュー用カードが配布されるのは早くても2月末で、数少ない消費者向けに販売されるのは4月末ぐらいまでかかるのでは無いかと語られています。ただ、そもそもこのグラフィックスカード自体、40万円を超えると見られているため大勢の人にとっては関係の無い話になるはずとRTX 3090 Tiに関する話を締めくくっています。

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RTX 3090 Tiについては発表はされたものの、発表時点では量産の目途は立ってなかったようですのでかなりリスキーな発表をしたなと言うのが個人的な感想です。ここまで焦っていた理由としてはArc AlchemistやAMDのRX 6000シリーズリフレッシュが間もなく登場するからと見られていますが、NVIDIAのRTX 3090は非常に高い性能を持っており、例えAMDがRX 6950 XTを出したとしても、同等か若干超える程度であるため、リスクを冒して発表する理由がイマイチ分かりません。

仕様については現時点ではTDPは450Wぐらいになると言われており、それだけでもかなり衝撃的でしたが、NVIDIAの選択次第ではTDPが500Wになる可能性もあるようですのでもし40万円を出してRTX 3090 Tiの購入を考えている人が居ましたら、覚悟を決めておいた方が良さそうです。

 

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