AMDではエントリーモデル向けGPUとしてRadeon RX 6500 XTを2022年1月21日に発売し、欧州でのメーカー希望小売価格は209ユーロで発表がされていますが、ドイツの量販店では定価を下回る価格で販売が行われ始めています。
エントリーモデルとして登場したRadeon RX 6500 XT
AMDではCES2022にてエントリー向けGPUとしてRadeon RX 6500 XTを2022年1月21日から発売をしています。
発売日には日本では3万円前後で販売が行われており、仕様面ではTSMC 6nmで製造されるNavi 24 GPUを採用し、Compute Unitは16基、VRAMは4GBと控えめのスペックとなっているほか、動画支援機能が一部非搭載、PCIe Gen 4 x4接続となっています。
そのため、エントリー向けモデルとは言えマザーボードやCPUなどは最新世代で無いと性能をフルに発揮できない製品になっているためかり発売後レビューでは微妙な評価が付き、売上的にも売れているとは言えない状況となっています。
そんなRadeon RX 6500 XTですが欧州では定価を下回る価格で販売が行われ始めているようです。
定価は209ユーロ。今は199ユーロで販売中。日本円換算で2.4万円ほど
Toms Hardwareによると、ドイツでPCパーツや家電製品などを販売するMindfactoryにおいてRadeon RX 6500 XTが販売されているのですが、ASRock製のRadeon RX 6500 XT Challenger ITXと呼ばれるモデルが199ユーロで販売されている事が確認されたとの事です。また、OCモデルであるPhantom Gaming D OCも229ユーロで販売されているとの事です。
Radeon RX 6500 XTについてはAMDが発表した欧州におけるメーカー希望小売価格は209ユーロである事からASRock製のRadeon RX 6500 XT Challenger ITXは約10ユーロほど定価より低い価格で販売が行われていた状況になっていました。また、OCモデルであるPhantom Gaming D OCについても当初は249ユーロで販売されていたため、20ユーロほど値下げが行われています。
この値下げについてはMindfactoryのSpecial Offersという事で期間および数量限定での販売と見られており、2月28日17:00時点では199ユーロで販売されていたRadeon RX 6500 XTは259ユーロでの販売に値段が戻されています。一方で、Radeon RX 6500 XT Phantom Gaming D OCについてはまだ229ユーロで販売がされているようです。
199ユーロでの販売価格にはドイツで適用される19%の付加価値税が乗せられた状態での価格であるため、税抜き価格としては167ユーロほどで販売という事になるようです。1ユーロ＝130円で10%税込み価格として換算すると199ユーロで販売されていたモデルは約2.4万円という事で価格.comなどで掲載されているRadeon RX 6500 XTの最安値の2.7万円台を下回る価格となっています。
なお199ユーロで販売されていたRadeon RX 6500 XT Challenger ITXについては日本で発表はされたものの、発売はまだされておらず発売がされた際には手ごろな価格での販売が期待されます。
Radeon RX 6500 XTについては後から登場したNVIDIA GeForce RTX 3050に対して性能面やコストパフォーマンス面でも劣る面がありエントリー向けとしても微妙と言う製品であるため定価以上で販売がされているGPUの中では一番先に価格が下がるモデルと言えそうです。Mindfactoryにおいても199ユーロで掲載されてからは58個あった在庫がすべて売り払えましたが、229ユーロで販売されているOCモデルは17:00時点でも32個ほど在庫があり売れ行きとしてはかなり微妙な展開になっているようです。
ただ、定価以上での販売が当たり前のようにされていた最新世代GPUがこのようにセールとはいえ定価を下回る価格で販売される事は大きな進展と言えそうですのでRadeon RX 7000シリーズやGeForce RTX 4000シリーズなど最新世代で最高性能でなくても良いという人は価格状況を注視しておいた方が良いかもしれません。
ちなみに、Radeon RX 6500 XTの中でも安い玄人志向のモデルでは2.7万円台と発売当初に比べると大きく値下がりしています。
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