NVIDIAのQ4決算発表。GPU不足は4月まで続くと予測、通期では改善

  • 2021年2月26日
  • 2021年3月2日
  • NVIDIA

GPUが世界的に品薄の中で2月24日、NVIDIAは2021年会計年度第4四半期決算を発表しました。その中でなんとNVIDIAはマイニング特需で100~300億円程度の収益を獲得したようです。また、GPUの品薄については4月まで続くとの事です。

市場予測を上回る決算を記録。けん引役はゲーム部門!?

NVIDIA Corporation - Financial Info - Quarterly Results

Nvidia Slips on Concern About Growth of Data Center Business - Bloomberg

NVIDIAが2月24日の大引け後、2021年会計年度第4四半期決算を発表しました。その内容は売上高は50億ドル(約5000億円)で前年同期比で61%増と言う驚異的な数値を獲得しています。
売上高の内訳ですが、ゲーミング部門が約25億で50%、その次にデータセンター部門が約19億で38%を占め、残りが業務用映像系、車載系、その他が12%程を占めており、GPU不足で世界中のゲーマー達が怒りと悲しみを抱いている人も多い中でゲーミング用GPUがNVIDIAの成長ドライバーとなっていました。

マイニング特需は最大300億円程の利益。今後もマイニング需要は高止まりと予測

NVIDIAではAMDなど外部ファウンドリを使うメーカーと同じく、コロナによるサプライチェーンの破綻の影響を大きく受けていました。そんな中で予想外の特需となったマイニング需要が重なってしまい、GPUは市場から蒸発してしまうという状況になっています。この状況についてNVIDIAのCFO Collete Kressは以下のように説明しています。

NVIDIAのQ4決算の内、約1~3億(100~300億円)ほどの収益はマイニング需要によるものと考えられています。ただし、販売自体はAIBが行っておりNVIDIAとしては正確な数字は把握できていません。また、マイニング需要は流動的なものであり、NVIDIAそして投資家にとって良いものでは無いとの見方では一致しているとの事です。

Collete氏とNVIDIA CEO Jensen Huang氏によると、NVIDIAとしては今後しばらくの間はマイニング需要が高い状態で続くとしており、仮想通貨の利用が広がっている事やProof of Workによる手数料収入を目的にマイニングを行う行為は続くと見ているとの事です。そのため、NVIDIAとしてはRTX 3060にマイニング機能を制限する事やマイニング専用GPUであるCMPシリーズの投入へ繋がったとの事です。

NVIDIAとしてはこのCMPシリーズは2月~4月期の間で5000万ドル程度(ゲーム用GPUの売り上げの2%)売り上げると予測しています。

2月~4月期もGPU供給は厳しい見込み。データセンター用は問題なし!?

Jensen氏によるとGPUの供給は依然として厳しい状況が続くと見られておりゲーミング向けGPUは2月~4月期も状況の好転は期待できないとの事です。ただし、2月期から4月期の成長の大部分はゲーミング向けGPUがもたらすとも発言しており、需要に対して満足は出来ないものの、ある程度の台数は出荷できる見通しがあると考えられます。また、この供給不足ですが、通年で見る、十分な供給量を確保できる見通しがある事も明らかになっています。

一方で、データセンター向けGPUですが、こちらに関しては供給不足は発生しない見込みとの事です。この発言はデータセンター向けでは需要が低いため供給不足が発生しないのか、供給を優先的に回しているため供給不足が発生していないのか等詳細は伏せられていました。

可能性としてデータセンター向けのNVIDIA A100はTSMC 7nmで製造されており高い歩留りを実現している一方で、NVIDIA GeForce RTX 3000シリーズはサムスンの8nmで製造されておりこちらでは歩留りがイマイチ向上していないのでは無いかと考えられます。RTX 3080発売時には何度かサムスンの8nmで問題が起きている事はリーク情報で出ていたため可能性としては考えられます。

株価は『ゲーミング向けGPUが成長をもたらす』との発言が原因で下落?

決算発表後の株価ですが、下げに転じています。決算内容としては良かったのですが「2月期から4月期の成長の大部分はゲーミング向けGPUがもたらす」との発言がデータセンター需要の減速と捉えられてしまったようです。さらに、データセンター向けでは供給不足が起きていないという発言も需要が高くないという推察を補強する材料となってしまったようです。投資家としては、ゲーミング向けよりデータセンター向けの方が収益性が高いため、データセンター向け需要の低下はNVIDIAの収益性の低下を招くという考えがある模様です。また、NVIDIAは今後もマイニング需要は続くと予測していますが、過去には仮想通貨が暴落した際に中古GPUが市場に溢れ、新品GPUの売り上げが大きく下がりNVIDIAの利益を圧迫した事を投資家たちは忘れてはおらず、仮想通貨ブームの影響を受けてのゲーミング向けGPU売り上げの増加は正直喜べない状況のようです。

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