E-Coreのみ搭載のAlder Lake-N N100のベンチマーク出現。性能はSandy Bridge超え

IntelではCeleronやPentiumなどのエントリー向けCPUを廃止する代わりに『Intel Processor』ブランドのエントリー向けCPUを発表していますが、この中でAlder Lakeシリーズに搭載されているハイブリッドアーキテクチャーの内、高効率コアのE-Coreを4コア搭載したAlder Lake-N N100 CPUを搭載したNUCのベンチマークが出現しました。

E-Coreのみを搭載するAlder Lake-N N100搭載NUCのベンチマーク出現。4コア4スレッドで性能はSkylake世代のCore i5-6400並み

Intelではエントリー向けCPUとしてCeleronとPentiumを発売していましたが、2022年をもってこれらのCPUブランドは廃止、その代わりに『Intel Processor』ブランドのエントリー向けCPU、Nシリーズを発表しています。

このNシリーズではAlder Lakeに搭載されているハイブリッドアーキテクチャーの内、E-CoreであるGracemontのみを搭載したCPUとなっており、現在2コアのN50、4コアで動作クロックが異なるN100とN200、8コアのN300がラインアップされています。

今回、この中でCPUにはE-Core 4コアを3.4 GHz、内蔵GPU側には24EUを750 MHz動作に設定されているIntel Processor N100を搭載するNUC、MoreFine N9を用いてGeekbenchやゲームなどでベンチマークを行った結果が出現しました。

MoreFine M9は小型PCの一種で、Intel NUCフォームファクターのリブランド品となっています。NUCのマザーボードにはM.2スロットの他、シングルチャンネルのDDR4が搭載可能となっています。

Geekbenchスコアではシングルコアは960pt、マルチコアは2658ptが記録されています。N100シリーズの前世代モデルにあたるCeleron N5105に対してはシングルコアが1.63倍、マルチコアは1.28倍と性能が大きく向上しています。

同等スコアのCPUとしてはシングルコア性能であればSkylake世代のCore i5-6600並みになっています。Alder LakeのE-CoreであるGracemontはIPCがSkylake相当であると言われていましたが、その通りの結果になっています。

マルチコア性能がN100と同等のCPUはSandy Bridge世代のCore i5-2500Kが最も近くネットサーフィンやエクセルやパワーポイントと言った軽い作業であれば余裕でこなす事が可能と言えます。

Intel Processor N100には決して高性能なグラフィックを搭載している訳ではありませんが、GamecubeやPS2、PSPのエミュレーションなどを行うには十分な性能を持っており、PCゲームではGTA5を720p最低画質であれば30fps程度で動作させられるようです。

なお、ゲーム時のシステム全体の消費電力は最大16Wとなっており、アイドル時は4Wと消費電力は非常に低くなっています。

Alder Lakeに搭載されているE-CoreはP-Coreが主役という事であまり存在感ある存在ではありませんでしたが、E-Coreのみ搭載されているIntel Processor Nシリーズのベンチマークなどを見ると想像以上に高い性能と効率を誇る優れたCPUになっています。このIntel Processor Nシリーズを搭載するNUCなどは$200、日本円では3万円以下で販売されると見られているためビジネス用途やネットサーフィンを主とした家庭用では魅力的な選択肢になると言えます。


Intel Celeron N5105搭載NUCは4.3万円で販売中。

Intel Core i3-1220P搭載NUCは5.9万円で販売中。

新型PS5と言われている『CFI-1200』のエントリーがAmazonで開始されています。招待制ですが、出荷量増に伴い入手性は改善しています。

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