AMD EPYC 『Milan』とIntel 『Ice Lake-SP』Xeonの仕様まとめ

2021年はAMD、Intel共に新しいアーキテクチャーを採用したサーバー向けCPUをリリースする予定となっています。AMDでは Zen3 アーキテクチャーを採用したEPYC Milan 、Intelでは Ice Lake-SP アーキテクチャーを搭載したXeon。 そんなAMDとIntelがこれから出すサーバー向けCPUですが、謎だったIntel製CPUのラインアップの一部が判明しましたのでAMDとIntelからリリース予定のモデルをまとめて紹介します。

真っ向勝負。2021年はサーバー向けCPUの年に

AMD 3rd Gen EPYC Milan & Intel 3rd Gen Xeon Ice Lake-SP Server CPU Lineup Detailed - AMD With Up To 64 Cores at 280W, Intel With Up To 40 Cores at 270W (wccftech.com)

AMDとIntelにとってサーバー向けCPUは非常に大きな利益を生み出す製品ですが、2021年は両社の主力サーバー向けCPUの新製品が控えています。
AMDでは、2020年末に発売されたデスクトップ向けRyzen 5000シリーズに搭載された Zen3 アーキテクチャーを採用したサーバー向けCPUであるEPYC。コードネーム:Milanを2021年第一四半期中にリリース予定となっています。
一方のIntelでは数年ぶりとなる新アーキテクチャを採用したIce Lake-SP Xeonを2021年第二四半期中にリリース予定となっています。

今回はその両社から発売予定のCPUについて、現時点で分かっている仕様やラインアップをMomomo_US氏がリークしているのでまとめていきます。

AMD EPYC Milan。7nmの Zen3 アーキテクチャーを採用

AMDのサーバー向け製品であるEPYCですが、 Zen3を採用する製品は Milan と言うコードネームで呼ばれています。TSMCの7nmプロセスを採用し、最大で64コア、280W TDPそして、前世代のEPYC Rome より高いクロック周波数での動作が見込まれています。

最上位モデルはEPYC 7763で64コア128スレッドをベースクロック2.45GHz、ブーストクロック3.50GHzで動作します。8コア、32MBのL3キャッシュ、4MBのL2キャッシュを搭載したチップレットを8個搭載しているため、CPU全体ではL3キャッシュが256MB、L2キャッシュが32MB搭載されています。TDPは280Wとなっています。
このほかに、56コア、48コア、32コアなど多種多様なコア数と動作クロックが設定されているラインアップとなっており、少なくとも19ものモデルが登場すると見られています。

性能面では前世代のEPYC Romeに対して性能は10%程度向上しています。

AMD EPYC 『Milan』のラインアップとベンチマークが出現 - Gaz:Log

以下がAMD EPYC Milanの最新のラインアップ一覧となっています。
※リーク情報のため正式発売時には変わる可能性があります。

モデル名コア数/スレッド数ベースクロックブーストクロックL3キャッシュL2キャッシュTDP
AMD EPYC 776364 / 1282.45 GHz3.50 GHz256 MB32 MB280W
AMD EPYC 771364 / 1282.00 GHz3.70 GHz256 MB32 MB225W
AMD EPYC 7713P64 / 1282.00 GHzTBA256 MB32 MB225W
AMD EPYC 766356 / 1122.10 GHzTBA256 MB24 MB225W
AMD EPYC 764348 / 962.25 GHz3.60 GHz256 MB24 MB225W
AMD EPYC 754332 / 642.75 GHzTBA256 MB32 MB225W
AMD EPYC 7543P32 / 642.75 GHzTBA256 MB32 MB225W
AMD EPYC 75F332 / 643.25 GHz4.00 GHz256 MB32 MB280W
AMD EPYC 751332 / 642.55 GHz3.65 GHz128 MB16 MB200W
AMD EPYC 745328 / 562.40 GHzTBA128 MB16 MB180W
AMD EPYC 74F324 / 483.20 GHz4.00 GHz256 MB12 MB240W
AMD EPYC 744324 / 482.80 GHz4.00 GHz128 MB12 MB200W
AMD EPYC 7443P24 / 482.80 GHz4.00 GHz128 MB12 MB200W
AMD EPYC 741324 / 482.55 GHz3.60 GHz128 MB16 MB180W
AMD EPYC 73F316 / 323.45 GHz4.00 GHz256 MB16 MB240W
AMD EPYC 734316 / 323.15 GHz3.90 GHz128 MB8 MB190W
AMD EPYC 731316 / 322.95 GHz3.70 GHz128 MB16 MB155W
AMD EPYC 7313P16 / 322.95 GHz3.70 GHz128 MB16 MB155W
AMD EPYC 72F38/ 163.65 GHz4.10 GHz256 MB4 MB180W

Intel Xeon 10nmプロセスIce Lake-SPアーキテクチャーを採用

Intelのサーバー向け製品であるXeonですが、現行のCascade Lake-SPでは5年前に設計されたSky Lakeアーキテクチャーをベースとしています。

それが、2021年にリリースされるモデルでは最新のIce Lake-SPアーキテクチャーに刷新され、製造プロセスは10nm+プロセスに進化します。Ice Lake-SPのアーキテクチャーのベースはモバイル向けCPUで既にリリースしているSunny Coveアーキテクチャーであり、モバイル向け譲りの高いワットパフォーマンスやアーキテクチャー刷新によりCasecade Lake-SPよりIPCは少なくとも18%以上伸びるとされています。

Ice Lake-SP世代のXeonではPlatinum、Gold、Silverと呼ばれる3つの大きなラインアップに分かれており、最大40コアから最小8コアとなっています。

最上位モデルはXeon Platinum 8380で40コア80スレッドをベースクロック2.30GHzでTDP 270Wで動作します。AMDのEPYC Milanに比べるとコア数や動作クロックの面で見劣りするかもしれませんが、Intel製CPUではより高いブーストクロックでの動作が期待される事と、AVX-512命令セットでの性能がEPYCを大きく上回る性能であることをスーパーコンピューター関係の講演会であるSC2020で発表しています。

以下がIntel Ice Lake-SP世代 Xeonの最新のラインアップ一覧となっています。
※リーク情報のため正式発売時には変わる可能性があります。

モデル名コア数/スレッド数ベースクロックブーストクロックL3キャッシュL2キャッシュTDP
Xeon Platinum 838040 / 802.30 GHzTBA60 MB25.00 MB270W
Xeon Platinum 836838 / 762.40 GHzTBA57 MB23.75 MB270W
Xeon Platinum 8360Y36 / 722.40 GHzTBA54 MB22.50 MB250W
Xeon Platinum 825832 / 642.65 GHzTBA48 MB20.00 MB250W
Xeon Platinum 8352Y32 / 642.20 GHzTBA48 MB20.00 MB205W
Xeon Gold 635418 / 363.10 GHzTBA27 MB11.25 MB205W
Xeon Gold 634828 / 562.80 GHzTBA42 MB17.50 MB235W
Xeon Gold 634616 / 323.10 GHzTBA24 MB10.00 MB205W
Xeon Gold 634224 / 482.70 GHzTBA36 MB15.00 MB220W
Xeon Gold 633832 / 642.00 GHzTBA48 MB20.00 MB205W
Xeon Gold 6336Y24 / 482.40 GHzTBA36 MB15.00 MB185W
Xeon Gold 63348月16日3.50 GHzTBA12 MB5.000 MB165W
Xeon Gold 633028 / 562.00 GHzTBA42 MB17.50 MB205W
Xeon Gold 632616 / 322.80 GHzTBA24 MB10.00 MB185W
Xeon Gold 532026 / 522.20 GHzTBA39 MB16.25 MB185W
Xeon Gold 5318Y24 / 482.00 GHzTBA36 MB15.00 MB165W
Xeon Gold 531712月24日2.80 GHzTBA12 MB7.500 MB150W
Xeon Gold 5315Y8月16日3.00 GHzTBA12 MB5.000 MB150W
Xeon Silver 431620 / 402.30 GHzTBA30 MB12.50 MB150W
Xeon Silver 431416 / 322.30 GHzTBA24 MB10.00 MB135W
Xeon Silver 431012月24日2.10 GHzTBA12 MB7.500 MB135W
Xeon Silver 4309Y8月16日2.60 GHzTBA12 MB5.000 MB105W

 

AMDではアーキテクチャーの刷新を毎年のように実施しており、その甲斐あって高い性能と高い効率を誇る製品を収益性の高いサーバー向け市場に投入出来ており、売り上げを大きく伸ばしている状況となっています。
一方でIntelでは過去に製作したアーキテクチャーを何年も使いまわし続けており、ここ最近はAMDの進化に置いてけぼり状態となっていました。そんな中で、2021年リリース予定のIce Lake-SPでは数年ぶりとも言えるアーキテクチャー刷新となり、性能や効率面でAMDとの間に生まれた差をどこまで埋めに行けるのか注目です。

最新情報をチェックしよう!