Alder LakeではDRM搭載の古いゲームはプレイ不可になる可能性

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2021年11月4日から発売が開始される予定のIntel第12世代CPUであるAlder Lake-Sシリーズですが、Intelが公開した開発者用ガイドによるとゲームなどに搭載されているDRMではAlder Lakeに特化したパッチを当てる必要があると記載が見つかっています。

目次

Alder LakeにはDRM側も対応が必要

Denuvo and other DRM might have issues on Intel’s new CPUs – Gamer’s Gospel

Alder LakeではではARMやApple M1などで広く利用されている高性能コアと電力効率の優れる高効率コアの2つを組み合わせて動作するbig.LITTLE構成のCPU(異種混合コア)が採用されています。

このような異種混合コアはx86系CPUで大々的に採用されるのはこのAlder Lakeが初めてとなりますが、Intelが公開した開発者用ガイドによると異種混合コアがゲームなどに採用されているDRMに対して互換性問題を生じさせてしまう可能性があると記載されています。

Denuvoなどはパッチ対応が必要。古いDRMでも不具合が出る可能性大

Intel® Codename Alder Lake (ADL) Developer Guide

Intelが公開した開発者用ガイドではDRMに特化した項目が設けられており、以下のように記載されています。

Are there any potential compatibility issues with Data Relationship Management (DRM) middleware?

If your existing or upcoming game uses a DRM middleware, you might want to contact the middleware provider and confirm that it supports hybrid architectures in general, and the upcoming Intel ADL platform in particular. Due to the nature of modern DRM algorithms, it might use CPU detection, and should be aware of the upcoming hybrid platforms. Intel is working with leading DRM providers such as Denuvo* to make sure their solutions support new platforms.

日本語訳

DRMミドルウェアに対して潜在的な互換性問題などはありますか?

既に発売中または開発中のゲームでDRMミドルウェアを利用する場合は、ミドルウェアの開発元に対して異種混合アーキテクチャー、特にIntelのAlder Lakeに対応しているかを確認する事をお勧めします。近年採用されているDRMアルゴリズムではCPUの検知が利用されている事が多く、異種混合コアに適合している必要があります。IntelではDenuvoなど代表的なDRM開発元と協力し、新しいCPUに対応できるように開発を進めています。

近年発売されているトリプルAタイトルなどでは海賊版対策として何かしらのDRMミドルウェアを搭載している事が多く、これらの動作にはCPUと密接に関りがあるようで、ソフトウェア側で正しくCPUについて認識が出来ないと正常な動作が出来ないようです。

Intelではその代表例として最近はバイオハザード・ヴィレッジなどで採用されているDenuvoが取り上げられていますが、似たような有名DRMとしてはVMProtectやSecuROMなどがあります。

最新タイトルであればIntelの開発者ガイドに記載されている通り、DRM開発元と協力してアップデートなどが提供されると見られますがAlder Lake CPUの発売と同時に対応が行われるのかなどタイムラインは不明となっています。この辺りは各ゲームの開発元や販売元の実力に掛かっている所が大きそうです。また、最も問題となりそうなのが、発売から数年ほど経過したゲームなどです。

過去にはSecuROMと呼ばれるDRMが搭載されたゲームはWindows 10には対応できず、プレイが出来なくなるという問題が起きましたが、Alder Lake採用PCにおいても同様の事態がより多くのDRM採用ゲームで起きてしまう可能性がありそうです。良心的な開発元や販売元であればDRM対応が困難であればDRMを解除するパッチを配信する場合もありますが、そうでない場合や開発元が解散してしまっている場合などは所持しているゲームのプレイをAlder Lake搭載PCでは諦めるか、法律違反とセキュリティー上のリスクを承知の上でDRMが解除された海賊版をダウンロードするなどしか手がなくなってしまうと言えそうです。

Core i9-12900KがAIDA64動作で400Wを記録。5.3GHzオーバークロック

 

DRMに関しては、理想は未来永劫ゲームを海賊版から保護する事ですが、現実はどんなに強固なDRMを用いても数か月程度でクラックされているため、現実的には発売直後に海賊版を出回るのを防ぐ時間稼ぎ的な機能になりつつあります。そのため、発売から数年など開発元や販売元でもサポートが出来ないぐらいの時間が経ったゲームにはDRMを付けたところで、海賊版は既に出回っており何も意味も成していない機能となります。

新ハードやOSが出る度にこのようなDRM関連の不具合が発生する事例が数多くあるので、正直、消費者側からすると2~3年程度、または開発元や販売元がもうサポートしない予定のゲームであればDRMを解除するなどの措置をごく当たり前に行ってほしい所です。

そう言う事をしないと、ゲームを持っている人はプレイ可能なバージョンを求めて海賊版サイトに行きつき、ダウンロードをしてしまいます。そうなれば結果的に広告収入などで海賊版サイト側を利する事になってしまいます。。。

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