AMD Ryzen 7000シリーズは2種類のコアを内蔵。合計32コア分のZen4搭載

  • 2022年1月6日
  • 2022年1月8日
  • Zen4

CES2022にてAMDが2022年後半での発売を発表したZen4アーキテクチャーが採用するRyzen 7000シリーズについて、1ダイの中に搭載されるコアやキャッシュ関連の情報が出現しました。

AMD Ryzen 7000シリーズとなるZen4アーキテクチャー採用CPU

AMD Ryzen 7000 'Raphael' 5nm Zen 4 Chiplet Layout Suggest Up To 16 Cores Per Die With 64 MB L3 Cache Moved To Vertical Stacks (wccftech.com)

AMDではCES2022の発表会にて、現行のRyzen 5000シリーズの後継モデルであるRyzen 7000シリーズの発表を行い、このRyzen 7000シリーズでは新しいCPUソケットで、従来までPGAだったものが、LGAに置き換えられたAM5に変更され、CPUアーキテクチャーも7nmのZen3からTSMC 5nmを採用するZen4アーキテクチャーに完全刷新がされる見込みです。そんなAMD Ryzen 7000シリーズについて、wccftechがCPUに関する簡単なブロックダイアグラムを入手したようで、その中には1つのダイの中に2種類のコアが8コアずつ、そして3D V-Cache技術を活用した大容量L3キャッシュが搭載されるようです。

各ダイに優先コアを8コア、低TDPコアを8コアで最大16コア構成に

CPUについては、Ryzen 7000シリーズではZen4アーキテクチャーを採用したコアを最大16コア搭載すると言われていましたが、新しい情報では各ダイに最大16コアを搭載し、ダイを2つ搭載したモデルでは32コアになる可能性が示唆されています。また、各ダイのコア構成は現行のRyzen 5000シリーズのようにすべて同じ種類のコアを搭載する設計とは異なり、IntelのAlder Lakeのように優先コアと低TDPコアの2種類が搭載される構成となるようです。

優先コアについては、TDPの範囲内で最大限のパフォーマンスを得るように設計されており主な作業はこの優先コアで実行が行われます。

低TDPコアについてはTDPは30W以内に制限されており、優先コアでは賄いきれなかった作業を実行するコアになっているようです。

また、優先コアと低TDPコアについては1コアずつペアで1MBの共有L2キャッシュを備えており、効率的に優先コアと低TDPコアのリソースを利用できるようになっています。

この優先コアと低TDPコアなど得意分野が異なるコアを持つCPUについてはIntelがAlder Lakeにて採用しているハイブリッドアーキテクチャーに似た構成にはなっているものの、Zen4についてはAlder Lakeのように独自のスケジューリング機能は必要とせず、通常のスケジューリングでコアの使い分けは実現できるようです。

なお、低TDPコアについては最大TDPは30W程度となっていますが、低TDPコア8基はRyzen 7 5800X相当のパフォーマンスを発揮するとの事ですので、Alder Lakeで搭載されている高効率コアのGracemontより高いパフォーマンスが期待できる見込みです。

L3キャッシュ容量は各ダイに64MB。3D V-Cache技術を活用

AMDでは2022年春に3D V-Cacheを搭載するRyzen 5000シリーズの発売を予定していますが、この3D V-Cache技術はZen4においても活用がされるようです。

ダイヤグラム上では低TDPコアの上にL3キャッシュが載せられる構成となっており、L3キャッシュの容量については各ダイに64MB搭載されるとの事です。現行のRyzen 5000シリーズが各ダイに32MBのL3キャッシュを搭載してるため、容量が倍増されている事となります。

3D V-Cacheを搭載するAMD Ryzen 7 5800X3DではRyzen 9 5900Xに対してゲーミング性能は15%程度高いパフォーマンスを叩き出し、Intel Core i9-12900Kに対しても対抗できるだけのパフォーマンスを出せています。そのため、L3キャッシュの倍増はシングルコア性能が重視される場面では非常に高いパフォーマンスが発揮される事となりそうです。

 

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Zen4搭載のRyzen 7000シリーズについては、最大16コアになると言われていましたが、wccftechが入手した情報では最大32コアになるという事となります。Ryzen 7000シリーズではTDPが最大170Wに達するモデルも存在すると言われていましたが、32コア版がそのTDP 170Wを要求するモデルになるとすれば納得は行きます。

アプローチ的にはAlder Lakeで採用されているハイブリッドアーキテクチャーに似ていますが、優先コアのアシストとして低TDPコアを使うなどAlder Lakeとは異なる思想なのは興味深いです。

Zen4アーキテクチャーについてはサーバー向けのEPYCの一部モデルで既にZen4cと呼ばれる小型Zen4 CPUが搭載される事が発表されていますが、低TDPコアとこのZen4cは何かしら関係がありそうに思えます。特にAMDではCPUアーキテクチャーを何個も作れるだけの規模の企業では無いため、流用していると見るのが自然です。

IntelではAlder LakeでRyzen 5000シリーズを性能面で超える事ができましたが、Ryzen 7000シリーズの登場で再びAMDがリードを取りそうな勢いですのでIntelがRaptor LakeやMeteor Lakeなどでどのような対抗策を講じるのか気になる所です。

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