PlayStation 5のM.2 SSD拡張が遂に解放へ。性能要件と対応SSDを紹介

PlayStation 5にはPCIe Gen4対応のNVMe SSD用のM.2スロットがありましたが、発売当初から無効化されていました。しかし、最近公開されたPlayStation 5 ベータファームウェアにてこのM.2スロットが有効化されると同時に対応SSDの要件が公開されました。

SSDにはヒートシンクが必須。読み込みは5000MB/s以上を推奨

PS5にM.2 SSDを取り付ける方法 日本 (playstation.com)

ソニー・インタラクティブエンタテイメントはPlayStation 5のベータ版ソフトウェアユーザーを対象にM.2　SSDによる容量拡張機能について要件などを公開しました。

インターフェース：PCIe Gen4x4 M.2 NVMe SSD

容量：250GB～4TB

放熱構造：PS5でM.2 SSDを使用する場合、ヒートシンクなどの放熱構造が必要です。片面あるいは両面のヒートシンクをご自身でM.2 SSDに取り付けていただくか、あらかじめ放熱構造（ヒートシンクなど）が組み込まれたM.2 SSDをご利用ください。

シーケンシャル読み込み速度：5,500MB/秒以上を推奨

モジュールの幅：22mm幅（25mm幅は非対応）

対応サイズ：M.2 type 2230、2242、2260、2280、22110
これらの番号はM.2 SSDデバイスの製品情報に記載されています。最初の2桁は幅を表し、残りの桁は長さを表します。

ソケットタイプ：Socket 3 (Key M)

放熱構造（ヒートシンクなど）を含むサイズ：
ミリメートル単位：110mm (L) x 25mm (W) x 11.25mm (H)未満

より詳細な要件については以下をご覧ください。

長さ

次の長さのM.2 SSDがPS5で使用可能です：
30mm、42mm、60mm、80mm、110mm（上記のサイズに対応）

幅
22mm幅のM.2 SSDモジュールが必要です。
全体の構造（追加した放熱構造を含む）が25mmを超えないようにしてください。

高さ

M.2 SSDと放熱構造（ヒートシンクなど）の合計の高さ（内蔵または別途取り付けのどちらの場合も）は11.25mm未満である必要があります。
また、以下のとおりM.2 SSDの基板に対して適切な位置になくてはなりません。

・基板から下2.45mmまで

・基板から上8.0mmまで

・シングルサイドデバイスおよびダブルサイドデバイスに対応しています。

・M.2 SATA SSDは対応していません。

・ご購入の前に、ドライブの仕様をよく確認し、詳しい情報が必要な場合はドライブの販売業者またはメーカーにお問い合わせください。SIEは、記載されている仕様を満たすすべてのM.2 SSDデバイスが、お使いのPS5で機能することを保証することはできません。またSIEは、サードパーティ製品を使用すること、およびその性能について責任を負いません。

・M.2 SSDデバイスのシーケンシャル読み込み速度が5500MB/秒以上であっても、PS5に内蔵されている超高速SSDと同等の性能ですべてのゲームをプレイできるとは限りません。

・上記のタイプ番号（M Key Type 2230、2242、2260、2280、22110）が付いており、内蔵放熱構造を持たないM.2 SSDの多くは、PS5のSSDスロットに対応します。ただし、放熱構造（ヒートシンクなど）には、さまざまなサイズがあります。使用を検討しているM.2 SSDまたは放熱構造（ヒートシンクなど）がここに記載されているサイズ要件を満たしているかどうかわからない場合は、別の製品を探すか、詳細について販売業者またはメーカーに問い合わせることを推奨します。

簡単にまとめるとかなり高スペックなSSDが必要

長く色々書いてありますが、簡単にまとめると以下のようになります。

・PCIe Gen4.0対応 NVMe SSDのみ対応。（M.2 SATAは非対応）

・読み取り速度は5000MB/s以上必要

・ヒートシンクなど放熱対策を施して搭載する必要あり

また、サポートページには書かれていませんがHost Memory Bufferには対応していないため、このような機能が搭載されているSSDでは公称されている動作速度が達成できないです。

要件を満たすSSDを一部紹介

もし運よくベータ版を入手できた方、また今後PlayStation 5用のNVMe SSDを検討したい方は以下のSSDが仕様上は満足しているものになります。

要件は満たすもののPS5で正常動作しないなど相性問題には注意ください。また、ここで紹介するすべてのモデルでヒートシンクが搭載されていませんので自分で取り付ける必要があります。

長尾製作所 ナガオセイサクジョ SS-M2S-HS01｜TSUKUMO公式通販サイト

上記商品は寸法が23 x 75 x 6(H) mmのため要件には当てはまります。

500GB NVMe SSD

PlayStation 5では250GB以上から対応しているものの、恐らく250GBではゲームソフト2～3本程度しか入らずコストパフォーマンス的に非常に悪いです。そのため、予算を抑えつつ拡張性を保てる最低限の容量は500GB以上と言えます。

ちなみに、容量を食うゲームとして名高い『Call of Duty Black Ops Cold War』はインストールに133GB、追加アップデートを含めると220GBとなります。

1TB NVMe SSD

もしPlayStation 5の容量を拡張する事を考えているのであれば、1TBが最適と言えます。CoD並みのゲームが今後4本出ても耐えられます。AAAタイトルを数多くダウンロードしており、今後もBattlefield 2042や新作CoDなど明らかに容量を喰いそうなゲームに備えたい方にはオススメです。

2TB以上のNVMe SSD

正直言うとオーバースペックですが、備えあれば患いなしをモットーにしている方には以下のSSDがオススメ。

PlayStation 5に正式対応を謳うNVMe SSDも登場するが日本未発売

Seagate FireCuda 530 NVMe SSD Confirmed to Be PS5 Compatible (wccftech.com)

Seagate社はFirecudaの新シリーズ、Firecuda530シリーズがPlayStation 5での動作確認済みSSDであることを発表しました。ただし、このSSDは日本で正式に販売はされておらず、ヤフーショッピングで500GBが3.2万円、1TBが5.5万円、2TBが11.2万円など法外な価格でしか売られていません。

近い将来、バッファローなどがPlayStation 5動作確認済みSSDとして若干割高ながら販売すると考えられますので仕様だけ満足しているだけでは不安と言う方はそのような商品を買う事をお勧めします。