Intel Core i9-13900KのCPU-Z出現。68MBのキャッシュ搭載、Alder Lakeより低遅延に

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Intelでは2022年下半期中に第13世代CPUとなるRaptor Lake-Sをリリース予定ですが、今回そのRaptor Lake-Sの最上位モデルであるCore i9-13900Kのキャッシュ関連のCPU-Z画像やレイテンシに関する情報が出現しました。

目次

Intel 第13世代CPU『Raptor Lake-S』

Intelではハイブリッドアーキテクチャーを採用した第12世代CPUであるAlder Lakeを2021年11月から発売開始し、完全刷新されたアーキテクチャーと進化した製造プロセスによりAMD製CPUに対してコストそしてパフォーマンス面でアドバンテージを得ましたが、Intelではこのアドバンテージを維持するため、2022年にはAlder Lakeの後継モデルとなる第13世代CPU、Raptor Lakeの登場が予定されています。

今回、そんなRaptor Lakeについてキャッシュの構成とレイテンシに関するリーク情報が出現しました。

P-Coreがコア毎にL2キャッシュが2MB。E-Coreは4コア毎に4MB搭載へ。L3と併せると合計68MB

Raptor Lakeに関するリーク情報は@OneRaichu氏から出現しており、画像2枚の内、1枚はCPU-Zを撮影したものと見られています。@OneRaichu氏に関しては過去にRaptor Lakeのキャッシュが68MBになるとリークしており今回の情報はこれに関連するものとなっています。

CPU-Zを撮影した画像では、L3キャッシュを除くキャッシュでは左にP-Core側、右にE-Core側のキャッシュ情報が記載されています。L1 Data CacheについてはP-Core側が各コアに48KB、E-Coreが各コアに32KBを搭載し、L1 Instruction Cacheは各コア、32KBと64KBとなっていますが、こちらはAlder Lake世代と全く同じ構成になっています。

一方でL2キャッシュ以降ではAlder Lakeから大きく変更が加えられており、L2キャッシュではP-Core側には各コア2MB、E-Core側は4コア毎に4MBで合計32MBとなっています。Alder LakeではP-Coreは各コア1.25MB、E-Coreは4コア毎に2MBの合計14MBという事で2倍以上大容量化が行われています。

L3キャッシュについてはRaptor LakeにおいてはL3キャッシュは合計36MBという事で、Alder Lakeの30MBより6MB増えていますが、これはE-Core側のコア数が16コア化された事によるもので、L3キャッシュの構成としてはP-Coreが各コア毎に3MB、E-Coreが4コア毎に3MBから変わっていないと見られています。

CPU全体で見ると、L1除くキャッシュの合計容量は68MBとなり、Alder Lakeから倍以上増えた計算となります。

IntelのライバルであるAMDではRyzen 5000シリーズの通常モデルのCPUでは最大72MBのL2+L3キャッシュ、3D V-Cache版では合計100MBのL2+L3キャッシュ容量を誇るため、キャッシュ容量面では依然としてAMDに軍配が上がりますが、Raptor Lakeではキャッシュ容量増加に加え、動作クロックも大幅に上がると見られるため今後AMDから登場予定のZen 4 Ryzen 7000シリーズにも十分対抗できると見られています。

キャッシュレベル Alder Lake P-Core Raptor Lake P-Core Alder Lake E-Core Raptor Lake E-Core
L1 各コア:48KB 各コア:48KB 各コア:32KB 各コア:32KB
L2 各コア:1.25MB

(8コア=合計10MB)

各コア:2MB

(8コア=合計16MB)

4コア毎:2MB

(8コア=合計4MB)

4コア毎:4MB

(16コア=合計16MB)

L3 各コア:3MB

(8コア=合計24MB)

各コア:3MB

(8コア=合計24MB)

4コア毎:3MB

(8コア=合計6MB)

4コア毎:3MB

(16コア=合計12MB)

キャッシュのレイテンシはAlder Lakeより低減

@OneRaichu氏からはAlder LakeとRaptor LakeのL2キャッシュレイテンシを比較したグラフも出現しています。このグラフにおいてRaptor Lakeの計測は厳密では無いものの、Alder Lakeと比較するとBlock Size 512KB以降でレイテンシが良化しているようで、キャッシュの影響を受けるシナリオにおいてはより高いパフォーマンスを発揮する事が出来るようになると見られています。

キャッシュ容量についてはAMD製CPUが大きい傾向にありましたが、L2やL3キャッシュと言うと動作クロックやコア数に比べて地味な存在で、パフォーマンスに影響があるスペックとして扱われる事はあまりありませんでした。しかし、3D V-Cache搭載Ryzen 7 5800X3Dなどでキャッシュ容量の重要性が徐々に認知されてきている事や、CPUの高速化に伴い、メモリーとCPU間のデータやり取りがボトルネックになってくる場面もあるようなので、IntelもAMDのようにキャッシュ容量を大きく増やす方針にRaptor Lakeからは切り替えたようです。

CPUでは、動作クロックが重視される時代からコア数が重視される時代に移行してきましたがIntel、AMDで大きな差が見いだせなくなってきているため、次はキャッシュ容量で勝負していく時代になるかもしれませんね。

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コメント

コメント一覧 (1件)

  • レイテンシー削減のように聞こえるけども、純粋にキャッシュ容量増加の効果のみだったでござるよ。

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