IntelがAMDに対して自己破壊的行為に出ている模様。収益度外視でシェア重視

2023年の世界景気は下降傾向にあり、コンシューマー向けPCなどもその影響を大きく受けている状況ですが、IntelはAMDに対してコンシューマー向けCPUシェアを取られないために収益度外視の行動に躍り出ている可能性が指摘されているようです。

Intelの生命線であるコンシューマー向けCPU市場。AMDからシェアを守るために収益度外視?

Intel Engaging in 'Semi-Destructive' Actions Against AMD, Says Firm | Tom's Hardware

2023年はアメリカをはじめ世界各国での利上げに伴い景気後退傾向に陥る事が予測されており、実際に海外の大手企業ではレイオフ(リストラ)などが行われ始めています。また、この傾向は企業だけではなく個人の消費行動にも及んでおり、コンシューマー向けPCの販売台数などは2022年末にかけて大きく下落しています。

この影響を大きく受けるのがコンシューマー向けCPUを製造しているIntelとAMDなのですが、アメリカの資産運用会社のアライアンス・バーンスタインはAMDの収益目標を引き下げるとともに、理由に上述の不景気とIntelの自滅的な行動を指摘するコメントを発表したようです。

アライアンス・バーンスタインのアナリスト、Stacy Rasgon氏によると、Intelはここ数ヶ月の低い市場見通しにも関わらず価格と生産能力を戦略的武器に、各量販店やOEMに対してCPUの過剰供給を続けているとのことです。この過剰供給によって、Intelが顧客側がこれ以上CPUを受け取れない状況を作り出す事でIntel側はCPUシェアを維持し、AMD側のCPUシェアが伸びる事を抑えるという作戦に出ているとの事です。

Intelがここまで必死なのには理由があり、Intelの2022年Q3期の収益は53%がCCG部門、コンシューマー向けCPUから来ているそうです。

そのため、Intelとしてはコンシューマー向けCPUのシェアは何が何でも守る必要があるのですが、Alder LakeやRaptor Lakeについては高い競争力があるものの、幅広いラインアップと安価な価格そして、AMDと言うライバルの存在と動向によりCCG部門の収益確保は困難になってきているとのことです。

Intelがこのような市場状況でCPUを大量に出荷すればシェアは確保できるものの、いずれは反動で出荷台数の大幅減少や販売価格の低下などを引き起こす可能性はあります。しかし、Intelの収益は既に低下気味でありAMDにシェアを奪われ将来的な痛手を負うぐらいなら、多少の収益や売上高減少は気にしていないのでは無いかとRasgon氏は指摘しています。

なお、最も影響を受けそうなAMDですが、AMDはコンシューマー向けCPUなどの収益はIntelの行動によって下がる可能性はあるものの、コンシューマー向け製品の売上高は全体の35%ほどでIntelほど重要度の高いセグメントではありません。また、収益性の高いサーバー・データセンター向け製品ではEPYC Genoaが好調なことや、ライバルのIntelがSapphire Rapidsの投入遅延、そして性能面ではEPYC Genoaに対して優位性を見せられていません。そのため、Intelがコンシューマー向けCPUを大量供給し、市場シェアを獲得しても、AMDとしては挽回できるポイントはあるようです。

 

Intelについてはデスクトップ向けCPUではRaptor Lakeのコストパフォーマンスと性能は高く、AMDのRyzen 7000シリーズを上回る売り上げを記録していますが、ノートPC向けCPUにおいてはAMDのRyzenシリーズは好調で単価も高く推移しているためIntelとしては何が何でもAMDのシェア獲得を阻止したいのでしょう。

ただ、Intelの薄利多売で市場を圧倒するやり方は副作用も大きく、市場が思うように回復しなければ大量の在庫を抱え、その後は大幅な値引きや廉価イメージの定着など後々の販売にも影響が出るためシェアを守るためとは言え、この戦法はかなりリスキーと言えます。この辺りの結果は2023年Q1決算などに現れてくると考えられますので注目です。


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