Intelがデスクトップ向けCPUでシェア7%増へ。サーバーはAMDがシェア20%増

IntelはAMDのRyzenが登場して以来、コンシューマー、サーバー両面において徐々にシェアを奪われていましたが、2021年末にIntelが発売したAlder LakeによってIntelは再びコンシューマー向けにおいてはシェアを取り返せる事が投資アナリストによって予測されているようです。

期待以上だったIntelの新世代CPU、Alder Lakeシリーズ

Intel To Regain Significant Market Share Versus AMD In Client PC Segment Thanks to Alder Lake, But EPYC To Knockout Xeon In The Server Segment (wccftech.com)

Intelに関しては、AMDが2016年に発売したRyzenシリーズの登場以来、徐々にシェアを喰われて行き、性能面でも高い優位性を維持できない状態にいました。そして、2020年、AMDがRyzen 5000シリーズを発売すると性能面ではAMD優位に置き換えられてしまい、コンシューマー向けでは市場シェアを20年Q4ではIntelが81.0%握っていたシェアは21Q4には77.8%にまで下落してしまいました。

そんな、Intelは2021年11月にアーキテクチャーを全面的に刷新した新世代CPU、Alder Lakeシリーズを発表、ハイブリッドアーキテクチャーを採用し、Ryzen 5000シリーズを大きく超えるパフォーマンスを発揮するCPUとなっていますが、このAlder Lakeの高い性能によってIntelは2022年にはコンシューマー向けではシェアを大きく伸ばすとオハイオ州に本社を置く地方銀行、KeyBancが分析しています。

ちなみに、オハイオ州と言うとIntelが2.4兆円かけて新工場を設立する場所です。

デスクトップ向けではIntelがシェアを挽回できる模様

Keybanc 4Q21 Semiconductor Earnings Preview (PDF)

Keybancが1月23日に発行したレポートによると、Intelが2021年11月に発売したAlder Lake CPUの評価はOEM各社の間からの評価は高いとのことです。高評価になっている理由としては、Alder Lake CPUでは前世代のTiger Lake CPUに対してパフォーマンス50%ほど向上しているものの、価格については10%程度の値上げに留まっている事などが上げられているとの事です。また、同時期にAMDが発表したRyzen 6000シリーズに対しても高いパフォーマンスが期待も評価に繋がっているとの事です。

このように高い評価を得ているIntelのAlder Lake CPUですが、2022年のシェアにも繋がってくると見られています。予想ではIntelはデスクトップ向けCPUでは2021年に記録した77~78%から7%ほどの伸びとなる85%を2022年中に記録すると見られています。

一方で高い評価とは裏腹にラップトップなどモバイル向けCPUに関してはAMDが2022年は引き続きシェアを伸ばすと見られており、2021年に記録した23%から2022年には28~30%に伸びると見られています。モバイル向けでAMDがシェアを伸ばしている背景としては、ABF基板の不足などで商品の優先順位をサーバー、モバイル向けに割り振っている事が背景のようです。

サーバー向け製品は2022年もAMDがシェア大幅増に

サーバーなどエンタープライズ向けCPUにおいては半導体不足の影響を2021年には大きく受けていましたが、2022年はこの影響は収まり始め全体需要としては2021年比で10%の伸びを記録すると見られています。そんなサーバー、エンタープライズ向けCPUにおいてはAMDのサーバー向けCPUであるEPYCがシェアを大きく拡大しており、この勢いは2022年も続くと見られています。

AMDのサーバー向けCPUでのシェアは2021年には11~12%程度でしたが、2022年には20%に達すると見られています。特に2021年に投入が開始されたEPYC Milanの立ち上がりが前モデルのEPYC Romeに対して好調である事や、主要なクラウドプロバイダーであるMeta(Facebook)やMicrosoft AzureなどもAMDのEPYCを採用しはじめている事から、AMDのシェアは2022年も勢い衰える事無く伸びるの事です。

なお、Intelが2022年Q2までに投入を予定していたSapphire Rapidsに関してはPCIe Gen5の熱問題によって投入が2022年Q4まで遅れる事が予測されているとの事です。同時期にAMDではZen4アーキテクチャーを採用したEPYC Genoaを投入する予定であることが予測されています。

 

NVIDIA Hopper GH100のダイサイズは1000mm2。MCM不採用で名称変更の可能性も

 

IntelのAlder Lakeに関しては価格.comの人気ランキングを見る限り、上位5商品はAlder Lake-Sとなっており高い人気を誇っている事が伺えます。実際に、2022年1月時点でパソコンを組む事を考えたらコスパ的にAlder Lake以外選択肢は無いため、2022年にIntelがデスクトップ向けでシェアを伸ばすのは納得です。ただ、少し気になるのがAMDは2022年後半にZen4アーキテクチャーを採用したRyzen 7000シリーズを投入予定としています。この辺りの話は一切されていないのは少々気になる所です。

サーバー向けではAMDが引き続きシェアを伸ばし続ける見込みで、シェアを10%近く伸ばすのでは無いかと予測されています。サーバー向けCPUはAMDの大黒柱とも言える存在であり、これだけシェアを実際に伸ばす事が出来れば非常に高い収益を達成できると考えられます。サーバー向け製品が大黒柱なのはIntelも同じ状況のため、これだけシェアを失う事となれば、株主から批判を浴びそうな気がします。特にSapphire Rapidsの投入も遅れているので挽回策を立てないとAMDに差を空けられるばかりとなってしまいます。

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