デスクトップCPUはIntel、ワークステーションはAMDに軍配。カスタムPCメーカーがレポート発表

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AMDとIntelではCPUで新製品を毎年投入するなど両社間で競争が激化していますが、主に法人向けにカスタムPCを製作するPuget Systemが2022年のハードウェアトレンドを共有、デスクトップやワークステーションなどでのAMD、Intel製CPUの採用率が明らかになりました。

目次

デスクトップ向けCPUはIntelのシェアが7割。ワークステーション向けはAMDが9割以上を確保

Puget Systems Hardware Trends of 2022 | Puget Systems

AMDとIntelについては、両社共に競争力の高い製品を次々と投入しており、2020年にはAMDがZen 3、2021年にはIntelが第12世代Alder Lakeを、2022年にはAMDがZen 4とIntelが第13世代のRaptor Lakeを投入するなど競争が激化していますが、主にコンテンツ制作やCAD、CAEなどエンジニアリング用PCなど専門性の高いエンタープライズ向けカスタムPCを製作するPuget Systemが2022年のCPUやGPU、ストレージに関するハードウェアトレンドを発表しました。

CPUについては2021年の調査ではAMDのZen 3が成功を納めた事でデスクトップ向けCPUを搭載する場合はAMDのシェアが7割と大きくリードを決めていました。しかし、2022年の結果ではIntel CPU搭載PCが総出荷台数の7割取るなどたった1年で大きく逆転しているようです。

これは、Intelが第12世代Alder Lakeや第13世代のRaptor Lake次々と投入し、性能は非常に高い他、ラインアップもエントリー向けのCore i3からハイエンドのCore i9と幅広く取りそろえた事が影響していると見られています。一方のAMDも2022年秋にZen 4を投入し、Intelに対抗するものの性能面ではIntelと同等レベルではあるものの、ラインアップがハイエンドモデルのみと言う選択肢の狭さやマザーボード価格が原因でトータルコストがIntel製に比べて割高である事からIntelに大多数のシェアを取られてしまったようです。

ワークステーション向けに目を向けると状況は一気に変わるようです。ワークステーションではAMDのThreadripperやThredripper Proを搭載するモデルがほとんどで、シェアは95%、IntelのXeonについてはたったの5%と大きな差が出ています。Intelに関しては2022年末までは旧世代のIce Lake世代のXeonしか存在しておらず、AMDのThredripperに対してパフォーマンスや拡張性、バリエーションなどXeonより魅力的な事が大きく影響していると見られています。

ただ、Intelに関しては2023年初頭からは第12世代CPUのAlder Lakeに搭載されているコアを用いたSapphire Rapids-WS世代のXeon W-2400やW-3400が登場しているため、2023年にはIntel製ワークステーションの出荷数は増えると考えられています。

グラフィックカードに関してはエンタープライズ向けPCにおいてもNVIDIAのGeForceシリーズが90%以上のシェアをを占めていました。しかし、2022年中頃からエンタープライズ向けに開発されたRTXシリーズのシェアが徐々に増えてきている傾向がある、GeForceのシェアは80%程度にまで減少しています。

このシェアの変動については、AIや仮想化などGPUヘビーな作業内容が増えてきている事が一因と見られている他、GeForceシリーズに関してNVIDIAはコンシューマー向けハイエンドモデルでは2スロットカードの発売を認めず、GPUが巨大化しておりエンタープライズ向けで使用するマルチGPU環境では使いにくい事が挙げられています。さらに、ここ最近GeForce RTX 3000やRTX 4000ではNVLinkのサポートを切ったりするなど、エンタープライズ向け用途ではRTXシリーズの購入を促す策を多く投入している事も一因になっていると見られています。

ストレージについてはNVMeが95%のシェアを占めており、SATA SSDとHDDに関してはセカンダリストレージとしての使用率で5%となっています。ただ、NVMe SSDについては容量辺りの単価がHDDに比べて非常に高いため、4TBのNVMe SSD価格などが下がらない限り、SATA SSDやHDDに関しては低空飛行を続けながらも、すぐに消える事は無いと見られています。


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