GPU販売価格が大幅下落、中古品は投げ売り状態。原因は仮想通貨の下落。

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アメリカでは物価水準が大幅に上がっている事からアメリカのFRB(連邦準備制度理事会)は大幅な利上げに踏み切りましたが、これによってBitcoinやEthereumなど仮想通貨は軒並み下落しましたが、これによって新品GPU、中古GPUが投げ売り状態になっているようです。

目次

下落中だったGPU価格にさらなる追い打ち

GPUの販売価格や中古での取引価格は最近では仮想通貨であるEthereumマイニングなどに利用される関係から仮想通貨の価格に応じて上下する傾向にありました。そのため、BitcoinやEthereumなど仮想通貨価格が大きく暴騰した2021年5月頃にはNVIDIAのGeForce RTX 3000シリーズなどは定価に対して3倍ほど、AMD製GPUも定価に対して2倍ぐらいの価格で販売や、取引などがされていました。

しかし、その後は仮想通貨価格は下落し、2022年頃にはGPUの販売価格は1ヵ月につき10%以上下落、2022年5月頃には定価に対して102~106%で販売が行われるなど日々、GPUの価格は下落しています。

そんな中、アメリカでは物価が大きく上昇している事からFRB(連邦準備制度理事会)は大幅な利上げに踏み切りましたがこれによって仮想通貨価格は軒並み下落、GPU価格もつられて今までにないレベルで下落しているようです。

Ethereum暴落。ヤフオクでは非LHRのRTX 3080が8万円台での落札多数。

Ethereum価格は最高値だった1ETH=4800ドルから2022年6月16日現在は4分の1にあたる1100ドル台にまで下落していますが、これに伴いマイニングで利用されていたと思われるGPUの多くがeBayなど中古として投げ売り状態で出回り始めているようです。

マイニングが盛んな時にはRTX 3080などが2000ドルを超えるような価格で中古品や転売品が取引されていたeBayですが、今では無残な姿になっています。

GeForce RTX 3080 Founders Editionに関しては、オークション形式ではなく定額出品が行われており価格は700ドル前後で取引がされています。また、小規模なマイニングファーム用途で使われていたのか、6基のRTX 3080が2500ドル、1基辺り418ドルで販売されている例もあり投げ売りに近い状態で出品が行われています。

同じ様な傾向は日本でも見られており、ヤフオクでGeForce RTX 3080の落札価格で検索するとマイニングで使われていたと見られる非LHRモデルが多数出品されています。そして、その多くが8万円台で落札が行われています。

ヤフオクでは5月末時点では非LHRのRTX 3080は10万円台での取引が一般的であった事から半月で20%も落札価格が下がっていますが、マイニングでの収益がほとんど期待できない事や今後もRTX 3080をはじめマイニングで使われていた中古GPUが市場に大量に流通する事を考えるとヤフオクやeBayなどでは更に低い価格での出品などが期待できそうです。

新品GPUの販売価格も下落。次世代GPU登場が迫るなど価格下落圧力が強い

Below MSRP and Only Getting Cheaper: The GPU Deluge Begins | Tom’s Hardware

Graphics Card June 15 Price June 1 Price 15 Day Change Official MSRP
GeForce RTX 3090 Ti $1,800 $1,900 -5% $2,000
GeForce RTX 3090 $1,500 $1,550 -3% $1,500
GeForce RTX 3080 Ti $1,000 $1,000 0% $1,200
GeForce RTX 3080 $770 $800 -4% $700
GeForce RTX 3070 Ti $650 $700 -7% $600
GeForce RTX 3070 $560 $600 -7% $500
GeForce RTX 3060 Ti $500 $523 -4% $400
GeForce RTX 3060 $400 $400 0% $330

Toms HardwareがNewegg上で販売されている新品のGPUの価格をまとめた結果では、多くのGPUが6月1日から6月15日の半月間で-5%程度販売価格が下がっているとの事です。また、ハイエンドモデルであるGeForce RTX 3090 TiやRTX 3080では定価を下回る価格での販売が行われており、他のモデルでも定価に限りなく近い価格での販売が行われている状態になっています。

日本においても販売価格が下がる傾向にあり、価格.comで各GPUの最安値を見ると、GeForce RTX 3090は数日前までは23万9800円で販売されていたものが、19万9800円に大幅値下がり、RTX 3080は5月頃は12万800円だったものが、現在は11万9000円で販売されています。RTX 3080については数日前までは10万800円まで値下がりしていましたが、もしかしたら円安による影響で値上がりし始めている可能性があります。

ミドルレンジモデルでは、GeForce RTX 3070が5月、6月初めまでは8万円台で販売されていましたが、現在は7万3800円、RTX 3060は5月は5万円台だったものが、6月17日現在では4万9800円と5万円を切る価格で販売がされています。

 

GPU市場においては一足先に物価上昇の波が2021年5月頃に来ていましたが、Ethereumなど仮想通貨の下落によってGPUの新品や中古品の価格についてはひと段落する可能性が高まっています。ヤフオクにも中古品ではあるものの保証付きのRTX 3080やRTX 3070などが出回り始めていますので、そこそこ高い性能は欲しいが、RTX 4000やRadeon RX 7000ほどの性能は不要と言う方であれば、ヤフオクなどで出品されている中古GPUを買うのもアリかもしれません。特に日本で売られているGPUの多くは1~3年程度のメーカー保証が付与されている事が多いため、保証期間内かつ保証書が付属されている事が明確になっている商品であれば万が一壊れた際も無償修理で直す事が可能ですので安心して投げ売り品を安く手に入れる事ができます。

関連記事:中古のグラフィックスカードを買う上での注意点とは? | Gaz:Log

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コメント

コメント一覧 (4件)

  • 暗号資産バブルの正体はみんな話していたけれど、実際に見ると壮観ですねw
    ようやく終わって本当によかった

  • それだけだと説明がつかないんですよね。
    DDR5も10%どころでは無い大幅な価格下落をしています。
    AMDのCPUも同じく大幅な価格下落をしています。これは上位版なほど顕著です。
    DDR5なんて半年で半額を超える下落をしているものすらあります。異常な値動きに見えます。
    5950xなんてもはや1年で半額です。

    コロナのリモートワークなどで急激に需要が伸び、需要が収まって供給過多になってしまったのでは?と勘ぐりたくなる。
    CPU等は初値はプレミア価格でやがて下落するとはいえ、メモリーのこの急激な下落は在庫が溢れていることが起きていなければ説明がつかないような気もします。
    この世界情勢の中で価格高騰を意識した筈のCPUやメモリーすらも価格暴落。

    そしてintelのCPUは価格が大きく下がっても持ち直している傾向が見て取れる物のが多い。
    人気があるだけと取るべきか?結構な下落してそこから持ち直す傾向が見えているのに?
    需要と供給のバランスが取れていると見るべきか?
    どちらにしろマイニングだけとは言い切れず、様々な要因がありそうですよね。

  • 一緒にBTOパソコンも安くなってくれれば良いんですけどね…特にエントリークラス辺り

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