GPUの新品、転売価格が共に下落中。原因はEthereum価格の下落?

GPUの価格については、2021年5月頃に定価の3倍の値をつけていましたが、年末にかけて値段は下がり定価の2倍程度にまで下がりました。しかし、そこから価格は下げ止まり気味のように見られていましたが、

2022年始まって1ヵ月、GPU価格の幸先は良い模様

GPU価格については、2021年に入り始めた頃からジワジワとGPUでマイニングを行う仮想通貨、Ethereumの価格高騰とマイニング収益の改善に伴うGPUの大量買い占めが発生。この動向に目を付けた転売屋がGPUを買い占め、高値で転売。そして、供給に対して需要が大幅に高いことに目をつけた卸売りや量販店側の価格つり上げなどで2021年5月にはGPU価格は定価に対して3倍にまで膨れ上がりました。

ただ、その後からは値段は徐々に下がるも、定価の2倍付近で下げ止まり2022年1月初めも同様の傾向となっていましたが、3D Centerが22年1月23日付でまとめた販売価格調査では明確な下落傾向が見えてきた模様です。

GPU価格が下降トレンドに。在庫量も過去最高レベルに

3DCenterでは2021年1月から月に2回ほど、ドイツやオーストリアのパソコンパーツ販売店で売られているGPUの販売価格情報をまとめています。

この集計によると、AMDでは2021年7月頃、NVIDIAでは8月頃に定価の1.5倍ほどの販売価格を底値に、両社GPUの販売価格は右肩上がりに上昇、2021年12月末には定価に対して2倍近い価格で販売されている状況となっていました。

しかし、2022年1月2日にはNVIDIA製GPUでは横ばい、AMD製GPUでは若干の下落が確認され、1月23日付のデータでは、NVIDIAは1.8倍、AMDは1.7倍と明確に販売価格の下落が確認できる状態になっています。

また、GPUの在庫数も過去最高レベルに達しており、在庫があるが、高くて売れないような状態になりつつあるようです。

GPUの価格高騰が鮮明に。Radeonは定価の2倍、GeForceは約1.9倍に

なお、この3D Centerのデータですが、12月末や1月にAMDやNVIDIA製GPUで行われた価格改定が計算には含まれているようで、過去に記録されていた集計結果とは数字が異なっていますので注意が必要です。ただ、GPU価格の傾向は価格改定反映前後で同じです。

GPUの転売価格も下降傾向。RTX 3090は11月比で15%下落

3D Centerがまとめているのは欧州での販売価格ですが、Hardware Unboxedではアメリカを中心に転売屋御用達のeBayでの平均落札価格が各GPUモデル毎にまとめられています。

この集計によると、NVIDIA製GeForce RTX 3000シリーズGPUの全ては21年12月に対して、22年1月には落札価格が下がっており、平均で4%の下落が記録されています。なお、RTX 3090に至っては8%の下落になっています。11月比で比べると15%の下落となっています。

AMD製GPUもNVIDIAと同様、eBayでの落札価格は下がり始めており、全モデルでは21年12月から22年1月までに約3%ほど下落しています。大きな下落を記録しているのはRadeon RX 6800 XTで12月比では6%m11月比では12%ほどの下落となっています。

GPU価格下落の原因はEthereum? この流れが続けば価格下落は必須

GPU価格高騰の要因の一つでもある、Ethereumマイニングですが、そのEthereum価格は21年12月には1ETC=50万円台と超える場面もありましたが、22年1月24日時点では半値の1ETC=25万円台にまでと冴えない動きをしています。また、Ethereumに関してはマイニングが不可能となるProof of Stake化が2022年Q2に予定がされているとの事です。

そのため、今からマイニングを始めようと考えても、Ethereum価格が低くマイニングをしても機材費の回収が困難となるため、この価格があと少し続けばマイニング目的で新たにGPUを買うという需要が大きく減る事が明白と言えそうです。また、既にマイニングをしていても、電気代に対する利益もゼロに近い値となり労力に見合わない状態になりつつあります。

例えば、RTX 3080でマイニングをすると仮定すると、電気代が1kw/h=28円の場合、1日130円程度、月換算でも4000円の利益に満たないです。

そのため、今後もEthereum価格が低い状態で推移すれば、高値でGPUを買っていたマイナーの存在が期待できない事や中古GPUが徐々に市場に供給される事から、卸売り業者や量販店などは価格を大きく下げざる得ない状態となると見られています。

GPUは安くなる!・・・とは言えないかもしれない話も

GPUの販売価格については、Ethereumマイニングの終焉などに伴い定価に近づく可能性は見えてきたと言えそうですが、これは現行世代のGPUなどに限った話かもしれません。

AMD、Intel、NVIDIAが2022年発売予定のGPU、CPUを最大20%値上げ予定

台湾のDigitimesでは近年世界的に発生しているコンテナ不足や輸送費高騰や半導体製造にかかるコストの高騰などを理由にAMDやIntel、NVIDIAなどが半導体製品の値上げを最大20%程度で計画をしていると報じています。特にこの中で半導体製造にかかるコストの高騰は大きく、製造委託が行われているTSMCでは7nmや5nmプロセスで製造委託されている製品の見積価格の値上げを実施しており、その値上げ幅は10~20%に及ぶ可能性が報じられています。

そのため、2022年の登場が予定されているNVIDIA GeForce RTX 4000シリーズやAMDのRadeon RX 7000シリーズなど5nmで製造される最新鋭GPUでは販売価格=定価となるかもしれませんが、肝心な定価が大きく引き上げられてしまう可能性が出ています。

 

全コア5.4GHzで動作するIntel Core i9-12900KSのベンチマーク出現 

 

GPU価格については、21年末にかけては右肩上がりの状態となっていましたが、22年に入ると販売価格は下がる方向に向いているようで、自作PCパーツを買い求める人にとっては朗報と言えそうです。ただ、同時にAIBやTSMCが値上げするという話も出ているため、結局GPUはいつが買い時かと言われても「神のみぞ知る」状態となっています。

ただ、個人的にはGPU価格下落の原因の一つでもあるEthereum価格の下落はオミクロン株の流行の他に、ロシア・ウクライナ問題、早期利上げなどの影響で大きく値を下げており、これらのリスクが緩和されるとまた40万円台ぐらいにまで戻るのでは無いかと思っています。

そうなれば、GPU価格はまた値上げ方向に動くかもしれませんが、EthereumのProof of Stake移行が22年Q2で確実となればGPUはお荷物となるため、GPU価格の上昇には歯止めがかかるものの、もし移行が再度延期されるなどすれば、Ethereumの価格次第では定価から程遠い価格での販売になる可能性もあります。

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