EUでGPU価格が下落中。ただし、定価には程遠く

2021年に入ってからグラフィックスカードの価格は世界的に昇すると同時に、在庫も一切ない状況が5月まで続いていました。しかし、6月に入り始めてから在庫と価格は落ち着きを見せ始め、欧州においては遂にグラフィックスカードの価格は下落方向に振れ始めました。

欧州にてグラフィックスカードの価格が下落開始

Falling Europe GPU Pricing Suggests Shortage Is Easing | Tom's Hardware (tomshardware.com)

ドイツのComputerBaseによると、5月頃のグラフィックスカードの在庫状況は壊滅的で片手で数えられる程度のモデルしか売られていませんでした。また、販売価格は定価に対して3倍を超える価格が付けられており最悪の状況でした。しかし、6月に入り、この状況が一変、数十モデルを越えるグラフィックスカードが販売される状況となり、販売価格も定価の2倍程度にまで落ち着き始めました。

アメリカでも価格は下落傾向

欧州の状況はアメリカでも徐々に追いついており、Reddit上のグラフィックスカードの転売価格を追跡するスレッドでは実際にグラフィックスカードの平均価格が下落し始めているとの事です。

(8) GPU price trend chart : Amd

 

チャートはebayでの各グラフィックスカードの落札価格をEthereumのハッシュレートで割った値が線で表されています。5月16日時点では平均値は26.22ドル付近でしたが、6月16日では20%下落した約20ドル付近にまで下がっています。ちなみに、ハッシュレートが高いグラフィックスカードほど下落のスピードが速くRTX 3090は32%、RTX 3080やRTX 3070は25%程下落しているとの事です。

日本でも在庫状況は改善。定価には程遠いが・・・

日本でもグラフィックスカードの在庫は改善傾向にあり、5月頃には入手困難だったRTX 3080やRTX 3070などが店頭やオンライン上に在庫が並ぶようになりました。

TSUKUMO | GeForce RTX 3080 (在庫ありモデル)

TSUKUMO | GeForce RTX 3070 Ti (在庫ありモデル)

価格については6/21日時点ではRTX 3080の再安値モデルがTSUKUMOでは172800円となっており、2020年末頃には11万円ぐらいで販売されていた事を考えると依然として2倍近い価格で販売されており定価には程遠いです。ただ、RTX 3090が30万円を超える価格で販売されていましたが、ここ最近28万円など価格が下がり始めています。そのため、RTX 3080についても夏から秋頃には15万円を下回るぐらいの価格で購入が出来るかもしれません。(その頃にはRTX 4000シリーズが出てる可能性が高いですが)

グラフィックスカードの価格上昇の犯人は結局中国・・・

グラフィックスカードの価格や在庫状況が最近になって改善し始めている原因はEthereumなど仮想通貨の下落が直接的な原因では無く、中国における仮想通貨規制の影響が非常に大きいようです。中国では仮想通貨規制の施行に伴い、大規模なマイニングファームが次々と閉鎖しており、海外へマイニング機器を移管する人やマイニング機器を売る人が続出しているとの事です。これはグラフィックスカードを大量に利用するEthereumも例外では無く、マイニングファーム閉鎖や移管に伴い大量のグラフィックスカードが売られ始めているとの事です。
その結果、マイニング用途での新品グラフィックスカードの需要が大きく消え、その分一般的な消費者の元に渡りやすくなったと言えます。

AlibabaにてRTX 3080の中古が200個まで注文できるものまで出ています。

Wholesale Factory Price Used Graphic Mining Rig Rtx 3080 10gb Turbo (turbo-rtx3080-10g) Alibaba.com

 

短く言うと、グラフィックスカードが急に手に入りにくくなった最大の原因は中国と言えそうです。新型コロナ、ウイグル問題やその他外交手法もろもろ中国に対する好感は元々マイナスでしたが、ここまで国家や個人レベルに悪影響しか与えられない国って存在するのですね・・・

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