DDRやSSD価格高騰へ。Samsungがメモリー生産を大減産。需要減少を反映

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DDRやSSDに使われるメモリー価格について世界的な景気後退の最中、Samsungなどでは生産量に対して需要が少なくDDRメモリーやSSD価格の下落が続いていますが、どうやらSamsungでは需要減少を受けてメモリー関係の生産を大幅に削減する事を決定したようです。

目次

Samsungがメモリー生産を大幅に減産。DDRやSSDなどメモリー製品の価格が今後高騰する可能性

Samsung Significantly Reduces Memory Production Amid Low Market Demand | Tom’s Hardware

DDR4/5メモリーやSSDなどに使われるメモリーについては2020年頃はコロナによる需要増大や金融緩和による先行き見通しの良さから需要が増えていました。しかし2022年に入るとインフレが世界各国で深刻化し、それに伴い中央銀行の引き締めとそれに伴う景気後退。また2020年頃にコンシューマー向けPCの多くの需要が先に喰われてしまったことによりメモリー関係の需要が一気に減少し、DDR4/5やSSDなどメモリー製品の価格は大きく値下がりが見られています。

しかし、DigitimesによるとSamsungはこの市場での急激な需要減少に伴いDDR4/5に使われるDRAMやSSDなどに使われるNANDなどのメモリー製品について大幅な生産削減を行う事が明らかになりました。この生産削減については世代的に古いDDR4などに焦点を当てている可能性はあるものの、他のメモリー製品なども減産対象であるとともに、Samsungがメモリーの減産に踏み切るのは過去27年で初めての事のようです。

市場関係者によると、Samsungは2023年第一四半期だけでDRAMやNANDについて前年比で約30%の受注減少を受けているようで、DRAM在庫に関しては特に酷く需要に対して在庫が21週間分ほどあるとのことです。特に、競合他社もDRAMやNANDの需要以上に供給していた事から在庫が積み上がっており、これらの製品価格は前年比でDRAMが25~30%、NANDが16~24%下落したとのことです。

この市場環境については2022年中頃ぐらいから予測はされていましたが、競合他社のMicronやSK Hynixなどは既に減産を行う中、最後まで強気だったのがSamsungでした。しかし、需要減少は想像以上だったようで今回の減産発表に繋がったようです。

なお、市場でDRAMやNANDの需要が大きく落ち込んでいる事はこれらを採用する製品の価格が安くなることを意味しています。DDR5など普及し始めているという事もありますが、2023年に入ってから大きく値下がりしている他、需要が大きく減っているDDR4については価格が非常に安く、SSDも大容量モデルを中心に値下がり傾向が続いています。

しかし、MicronやSK Hynixが減産に踏み切り、最大手のSamsungもDRAMやNANDの減産に踏み切る事でDDR4/5やSSD価格についてはサプライチェーン内での在庫が枯渇するにつれて徐々に価格が上昇していくものと見られています。

特に注意が必要なのは減産により需要以下の生産量にした後、在庫が適切になったところで生産量を増やすという措置をMicronやSK Hynix、Samsungでは考えていると言えますがすぐに生産が大きく増える訳ではないため一度減らした生産量が需要に追いつくまではタイムラグが出ます。そうなると次は価格が大きく跳ね上がるため、2023年内にDDR4/5メモリーやSSDなどの購入を考えている人は早めに買っておいた方が良いかもしれません。


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